数珠はどんな効果をもたらしてくれる?購入する際に知っておきたい基礎知識を解説

葬儀などの法要で使用する数珠には、故人への敬意や仏様のご加護による厄除けといった意味が込められています。
デザインが違っても玉の数が108で統一されているのは、人間の煩悩や仏様の数を表しているからです。
持てるのは1人1個と間違った認識をしている人もいますが、所有する数に原則制限は設けられていません。
気に入った物を複数購入しておいて、法要ごとに変えるといった、自分なりの使い方を楽しむことも認められています。
数珠はどんな効果をもたらしてくれる?購入する際に知っておきたい基礎知識を解説
仏教式の葬儀で使用される数珠の意味について、正しい知識を持っていない人も少なくありません、数珠は、仏様がいる世界へ旅立つ故人に対する敬意を表す意味が込められていて、同時に厄除けなどのお守りの効果もあります。
玉の大きさ、デザインなど豊富な種類のある数珠ですが、使用する数が108個に統一されているのが特徴です。
人間の煩悩、108尊の仏様を表していることが主な理由と言われています。
所有する個数に決まりはなく、複数購入してシーンごとに使い分ける人も少なくありません。
数珠は魔除けのために使用される仏具
若い方はもちろんのこと、中高年の間でも年に一回以上はある儀式に参列をされていることでしょう。
それは冠婚葬祭のなかの葬祭であり、なかには夫や妻・自身の両親などで喪主を経験された方も大勢いるものです。
この葬式では、必ずあるアイテムを持参するのが習わしになっています。
答えは数珠であり、男性と女性とでは使用をしている素材が異なります。
仏具のひとつに数えられるものですが、数珠が持つ意味を存じの方がどのくらいいるでしょうか。
本来の意味で用いるのは魔除けであり、葬儀の最中に鬼や悪霊から身を守るために使用をします。
故人があの世に旅立つ際、必ずあの世の使者が迎えに来ると考えられているわけです。
一緒に連れていかれないために、数珠を身に付けて身を守る役割を果たしています。
使われている素材は黒檀という材木と、水晶が基本です。
どちらも聖なるパワーを持っており、数珠にするために加工をして生産をされているものとなります。
合掌する際に数珠が必需品とされている理由
葬儀で合掌の際には数珠がほぼ必需品とされていますが、これは気持ちの問題と受け止める要素が大きいです。
数珠によって亡くなった方を弔う意図を品物で示しているというわけで、無いからと言って気持ちがこもっていないことにはならないでしょうが、人の心の中は他の人には見えませんので、何か分かる形で示すということでしょう。
従って、確かにほぼ必須とは考えられているものの、無いと完全に失礼に当たるとか、許されないくらいのマナー違反ということはありません。
心の問題なのですから、そういうように必須と考えて自分の考えを押し付けるほうが何かおかしいわけです。
そもそもの話をしますと、数珠はまさに文字通り数えるための珠であり、何を勘定するのかと言えばお坊さんが唱えたお経の数のために用いたものが起源とされています。
この意味から言えば、お坊さんが持っているのは当然ということになりますが、単なる参列者は別に何かを数えているわけでもなく形だけだということになります。
ブレスレット型の数珠が人気を集める理由
神秘的な存在のアクセサリーが昨今、幅広い世代の間で人気となっています。
その代表格が数珠であり、この場合幼いお子さんから高齢者も身に付けていることも多々あるほど。
一見すると仏具のようにも思いますが、正式には法具と呼ばれるものです。
アクセサリーではブレスレット型が採用をされていますが、本来の数珠は首からぶら下げるものであることはご存じでしょうか。
なぜ腕輪型が人気となっているのか、気軽に時計のように手首にはめられるからです。
数珠の本当のスタイルは首からぶら下げて、両手首に回すという付け方になっています。
その使い方をするのはあまりにも効率が悪いため、約20玉程度の宝珠を用いて簡略化をしました。
男性なら黒檀という樹木から作られるもの、女性は天然石の水晶が理想的な数珠です。
なお、使用するときは必ず浄化をしてから身にまとうのが基本。
満月の日に屋外に置いて、月の光をたっぷりと浴びせたら浄化ができて、魔除けになります。
仏教の世界観が反映されている数珠のかたち
数珠は念珠とも呼ばれ、私たちにとって最も身近な仏具と言えます。
起源は色々あり定かではありませんが、お釈迦様が古代インドのバラモン教で使用されていたものを取り入れたという説が有力です。
日本には飛鳥時代にシルクロードを辿ってもたらされました。
主に種類だけで70ある数珠ですが、その9割は本山の多くある京都で作られており、現在では通販などでの購入もできます。
正式なものは主珠(おもだま)が108個で作られており、その数は人間の煩悩の数であるというのが有名ですが、それ以外にも一つ一つ意味があるのです。
数珠のかたちには仏教の世界観が反映されています。
宗派によって解釈が異なりはしますが、広く伝えられている説としては108個の主珠は菩薩の発心より成仏に至るまでの修行の位を表しており、修行を経て108の煩悩を絶つとされます。
親玉(おやだま)は阿弥陀如来・釈迦如来を、四天玉は四天菩薩や持国天・増長天・広目天・多聞天といった四天王、または観世音菩薩・弥勒菩薩・普賢菩薩・文殊菩薩を象徴すると言われています。
弟子玉は十派羅蜜、あるいは十大弟子を表しています。
そして、それらをつなぐ中通し紐は菩薩の修行者を象徴しているのです。
このように数珠は仏教の世界観を表していることから、持つことで災いから身を護るという意味合いを持ったり、仏様やご先祖様に向き合うための必需品であると言えるのです。